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Linux JF(Japanese FAQ)Project.
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  Linux Astronomy HOWTO
  Elwood Downey and John Huggins howto@astronomy.net
  $Revision: 1.38 $, $Date: 2001/08/27 20:45:52 $
  日本語訳 長岡昭平 nagaoka@jttk.zaq.ne.jp
  翻訳年月日: 2001 年 09 月 25 日

  この文書には、天文学の研究に Linux を利用する上でのヒントと情報源が記
  載されている。
  ______________________________________________________________________

  目次

  1. はじめに
     1.1 予備知識
     1.2 目的
     1.3 バージョン
     1.4 著作権
     1.5 貢献および翻訳
     1.6 著者について

  2. ソフトウェア
     2.1 コレクション
     2.2 プラネタリウム用プログラム
     2.3 シミュレータ
     2.4 ライブラリ
     2.5 ゲーム
     2.6 その他

  3. オンラインツール
     3.1 従来の形式にもとづいたプログラム
     3.2 Java アプレット

  4. ウェブ上の天体画像
     4.1 リスト

  5. 組織
  6. 機器制御
     6.1 望遠鏡制御
     6.2 CCD カメラ制御

  7. インストールへルプ
  8. Linux を使用しているプロジェクト
  9. 日本語訳について

  ______________________________________________________________________

  1.  はじめに

  1.1.  予備知識

  SuSE、Redhat、Caldera といったメジャーなディストリビューションのおかげ
  で、Linux システムは、使いやすくなってきている。しかし、Linux を最大限
  活用するにはやはり UNIX の扱い方についての基礎的な理解が必要である。そ
  こでこの HOWTO では読者が、UNIX システムの使用法に関して少なくとも基礎
  的な知識は持っていると想定する。プログラムのコンパイルとインストールも
  この知識に含まれる。

  以下の情報源は、ここ何年も筆者らの役に立っている -

  o  "A Practical Guide to the UNIX System"、 Mark G. Sobel

  o  "Advanced Programming in the UNIX Environment"、 故 W. Richard
     Stevens

  o  "Running LINUX"、 Matt Welsh 他、共著(訳注 : 邦訳 Running Linux 導
     入からネットワーク構築まで 小嶋 隆一 訳 山崎 康宏 技術監修 オライリ
     −・ジャパン)

  o  "LINUX Device Drivers"、 Alessandro Rubini 著(訳注 : 邦訳 Linux デ
     バイスドライバ 山崎康宏 訳 オライリ−・ジャパン、発売元:オ−ム社)

  重ねて言えばこれは、天文学の原理や天体観測のための手引書、参考書ではな
  い。 天文学は、様々な科学の中でもおそらく扱う範囲がもっとも広いもので
  あり、全く異なる様々な学問分野を用いて、ほかならぬ宇宙そのものを解き明
  かそうという大胆な試みなのである。 読者の関心の向く方向は様々となるに
  違いない。 筆者らが使ってきた参考文献を以下に挙げる -

  o  "Explanatory Supplement to the Astronomical Almanac"
            P. Kenneth Seidelmann 著

  o  "Astronomy with your Personal Computer" Peter Duffett-Smith 著

  o  "Astronomy on the Personal Computer"
        Oliver Montenbruck 他共著

  o  "Textbook on Spherical Astronomy" W. M. Smart 著

  o  "The Astronomy and Astrophysics Encyclopedia" Stephen P. Maran 編集

  1.2.  目的

  この HOWTO の主な目的は、天文学研究になんらかの形で使うことができる
  Linux ツールの簡単な索引を提供することである。 ここでは WWW 上の天文学
  参考文献全般を列挙するつもりはない。 筆者らの関心は、基礎科学よりも応
  用科学にある。それゆえ他の方法で天文学に寄与できる Linux ツールを見つ
  けた方々からの投稿を歓迎する。 上記アドレスに連絡してほしい。

  1.3.  バージョン

  改訂版  1.38

  改訂日  2001/08/27 20:45:52

  この文書の最新バージョンは Astronomy Net  の
  Astronomy HOWTO  で、常時入手できる。

  提案は大歓迎なので、 Astronomy HOWTO Editors
   に送られたい。

  1.4.  著作権

       ( 訳注:この文書の配布に関しては、この項の著作権表示と許可条
       件表示が転記されることが条件なので、以下に原文と訳文を併記し
       ます。原文が優先され、訳文は参考です )

  Copyright 2000-2001 by Elwood Downey and John Huggins.  This document
  may be distributed only subject to the terms and conditions set forth
  in the LDP License except that this document must not be distributed
  in modified form without the author's consent.

       著作権は、 Elwood Downey と John Huggins にある。この文書
       は、LDP ライセンス条項に述べられた条件に従う限り配布を許可さ
       れる。ただし例外として、改変された形での文書の配布は、著者の
       同意無くして行ってはならない。

  A verbatim copy may be reproduced or distributed in any medium
  physical or electronic without permission of the author.  Translations
  are similarly permitted without express permission if it includes a
  notice on who translated it.  Commercial redistribution is allowed and
  encouraged; however please notify authors of any such distributions.

       一字一句そのままの複製物であれば、物理的媒体であろうが電子的
       媒体であろうが、 複製や配布に著者の許可の必要はない。翻訳に
       ついても同様に、翻訳者名の表示があれば特別の許可の必要はな
       い。営利目的での再配布も許可、奨励する。しかし、そのような配
       布の際には著者に通知してほしい。

  Excerpts from the document may be used without prior consent provided
  that the derivative work contains the verbatim copy or a pointer to a
  verbatim copy.

       この文書を引用した著作は、その中に一字一句そのままの複製物が
       含まれるか、その複製物のある場所が示されている限り、引用に対
       する事前の許可の必要はない。

  Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this
  document provided the copyright notice, the list of authors and this
  permission notice are preserved on all copies.

       この文書の、一字一句そのままの複製物の作成や配布は、著作権表
       示、著者名のりストおよび許可条件表示が、すべての複製物にその
       ままの形で転記されるという条件で許可される。

  In short, we wish to promote dissemination of this information through
  as many channels as possible. However, we wish to retain copyright on
  this HOWTO document, and would like to be notified of any plans to
  redistribute this HOWTO.  For information about translations of this
  document, please see below.

       要するに、筆者らはできるだけ多くのチャンネルを通じてこの情報
       を広めたい思っている。 しかし、この HOWTO の著作権は保持した
  い。また、この HOWTO の再配布の計画があるときには通知してほ
  しい。この文書の翻訳に関しては下記を参照されたい

  1.5.  貢献および翻訳

  筆者らは、Astronomy HOWTO の目的を達成しようとしているので、ここにデー
  タを提供して貢献してもらえる方々には感謝する。

  天文学は、国際的な活動であるから、 この HOWTO のいかなる言語への翻訳も
  奨励する。ただ、以下のことをお願いしたい -

  o   翻訳をする場合、上記アドレスに連絡されたい。そうすればこの場におい
     て適切な謝辞を表明出来る。また、こうしておけば読者は、どの翻訳が利
     用できて、どこで入手できるかが分かる

  o  翻訳を始める前に Astronomy Net  から
     Astronomy HOWTO の最新の原稿を入手されたい。

  下記の方々の翻訳努力に感謝する。

  o   German Translation 、
     Michael Moltenbrey の提供による。

  1.6.  著者について

  Elwood Downey は、様々な天文学プロジェクトにおいて、そのソフトウェアエ
  ンジニアリングの分野で20年以上の経験を持っている。 Elwood についてさ
  らに知りたければ、 Clear Sky Institute
   を参照
  されたい。

  John Huggins は、ハードウェアエンジニアリング分野で11年の経験があ
  る。その内には、8年間の天文学プロジェクトの経験が含まれる。詳しくは、
  John's Site  を参照のこと。

  2.  ソフトウェア

  2.1.  コレクション

  以下は、Linux 上で動く天文学用ソフトウェアのコレクションと他の索引への
  リンクである。

  o  The Linux for Astronomy CDROM
     

  o  Scientific Applications on Linux (SAL), Physics and Astronomy
     

  o  Linux Applications and Utilities Page, Science and Math
     

  o   AstroMake 
     は、いくつかの一般的な天文学用パッケージ(バイナリ形式)のインスト
     ールを簡単にするためのユーティリティである。

  o   linuxastro メーリングリストは、アプリケーションとパッケージの一覧
     表を含んでいる。詳しくは、 linuxastro
      を参照のこと。

  o  Astronomy at sourceforge.net
     

  上記のリンクで要求が満たされない時は、次のリンクを試されたい。

  o  Linux Astronomy Software from the Google Search Engine
     

  o  Astronomy Software from the Yahoo Listings
     

  2.2.  プラネタリウム用プログラム

  天球面上のオブジェクト(人工天体も含む)を見つけるのに役立つプログラムの
  うち Linux で動作するものを、以下に挙げる。

  o   XEphem  は、ここ15年あまり
     の間、筆者の一人 (Downey) のお気に入りのプロジェクトである。これは
     天体暦計算用として非常に有効な対話形式のツールの一つとなっている。

  o   XSky  は、Terry R.
     Friedrichsen、 terry@venus.sunquest.com によるもので、本質的には対
     話形式のスカイアトラスである。

  o   Skymap 
     は、SAO(Smithsonian Astrophysical Observatory)の Doug Mink が作成し
     た天体地図作成用プログラムである。 Fortran と C で書かれてお
     り、UNIX ワークステーション上で動作する。

  o   Xplns  は、 X Window
     System 上にリアルな星空を再現する。

  o   Nightfall  は、娯楽、教育、科学のため
     の天体用アプリケーションである。 これは連星の蝕のアニメーション画像
     の作成、合成光度曲線および視線速度曲線の計算ができる。 つまり、連星
     系の蝕の観測データから最適モデルを決定できると言うことである。

  o   NOVA  は、フリーの天体観測統合環境を
     天文学者に提供する。

  2.3.  シミュレータ

  シミュレータに分類されるプログラム

  o   Celestia 、 Windows および
     UNIX(Linux) のための、宇宙空間リアルタイム・ビジュアル・シミュレー
     ション

  o   OpenUniverse  は、Windows と
     Linux 上で太陽系天体を三次元でシミュレートする。

  2.4.  ライブラリ

  ここでは、それぞれの専門的なプロジェクトの基盤を構成するソフトウェアに
  ついていくつか述べる。

  o   Starlink Project  の一部である SLALIB
     
     は、位置天文計算用のまとまったサブルーチンライブラリ集である。

  o   Astrophysics Source Code Library  (天体物理学ソー
     スコードライブラリ) は、数値天体物理学用のリンク集である。

  o   Astronomy and numerical software source codes
      (天文と数値解析
     ソフトウェアソースコード) は、天文学に関連した C コードのコレクショ
     ンである。

  o   How to compute planetary positions
     . (惑星位置計算法)

  o   CCD Astronomy on Linux.   (Linux における CCD 天文学) は、 SBIG 社製 CCD カメラ
     制御用のライブラリである。

  2.5.  ゲーム

  そのとおり、ゲームである。

  o   Orbit  - Windows や Linux 上で、
     スペースファイター・パイロットになってみよう。

  2.6.  その他

  リスト形式で紹介すると「その他」の項目がどうしても必要になる。 ここで
  は 上記の分類に入らないソフトウェアについて述べる。

  o   IRAF  は、巨大だが非常に有用な天文データ解析
     システムである。 これは過去20年あまりにわたって、NOAO の Doug Tody
     が管理してきた。 IRAF には、天文データ解析のあらゆる分野における一
     流の天文学者たちからの信頼できる成果が、数えきれないほど蓄積されて
     いる。 もし、本当に天文データ解析に興味があって、相当な時間を注ぎ込
     めるなら、このシステムは大きく報いてくれるだろう。

  o  Nightfall Eclipsing Binary Star Program  ( Nightfall 連星蝕プログラ
     ム )

  o   Xplanet 、地球、他の惑星および衛星
     用の、実にリアルなレンダリングプログラム。 X Window system と
     OpenGL を使用している。

  o   StarPlot 、Linux
     用三次元恒星図ビューアで、 C++ と GTK+ を使用している。

  3.  オンラインツール

  ウェブサイトを列挙するつもりはないと述べてはいたが、特に有効で興味深い
  とおもわれる 2、3のサイトへのリンクを紹介する。ここでは、どんなプラッ
  トフォームのブラウザからでも、オンラインで完全に作動するツールを提供し
  ている。

  3.1.  従来の形式にもとづいたプログラム

  o  Sun and Moon Rise and Set calculator
     

  o   Web version of MICA
     

  o   JPL Ephemeris Generator 

  o   Solar System Simulator 

  3.2.  Java アプレット

  o  GeoAstro Applet Collection by Juergen Giesen
     

  o  Aladin Interactive Sky Atlas 

  o  Cluster simulator 

  o  Sky Image Processor 

  o  J-Track 3D - Satellite Tracking
     

  4.  ウェブ上の天体画像

  FITS のような天体画像ファイル形式に対して、様々なブラウザからのアクセ
  スを可能にするための努力が続けられている。そのいくつかを紹介する。

  4.1.  リスト

  天体画像サーバーと天体画像ブラウザの一覧は、ハーバード大学のグループが
  整備している。

  o   Astronomical Images Over the Web 

  5.  組織

  o  毎年開催される Astronomical Data Analysis Software and Systems,
     ADAAS  は、天文データの取得や解析
     に関するアルゴリズム、ソフトウェア、OS などについて、 天文学者と計
     算機スペシャリストが議論する研究会である。これは、招待講演、寄稿論
     文、ポスターセッションと、ユーザグループあるいは特定分野に関するミ
     ーティング(BOFs) からなっており、ソフトウェア技術者とユーザーとの対
     話を促進し、天文ソフトウェアシステムの発展を促すことを目的としてい
     る。

  o   linuxastro メーリングリスト linuxastro@majordomo.cv.nrao.edu は、
     天文 ソフトウェアを Linux に移植することに興味を持っている人々が対
     象である。詳しくは、 linuxastro
      を参照のこと。

  6.  機器制御

  Linux で機器制御を行おうという人たちが増えている。そのユーザ層は在野の
  アマチュア天文学者から専門の天文台までと幅広い。

  6.1.  望遠鏡制御

  o   OCAAS  は、 Linux 用の観測所
     管理と天体解析の完備したシステムである。

  o   XEphem  は、望遠鏡制御デーモ
     ンプロセスと通信することができる。

  6.2.  CCD カメラ制御

  o   Apogee Instruments Inc 
     は、かれらのプロ用 CCD カメラ製品を Linux のもとでサポートしてい
     る。

  o   SBIG 
     は、CCDカメラの ST7 と ST8 を Linux で制御するための手助けとなる情
     報を提供している。

  o   CCD Astronomy on Linux   では、Linux と 天文用 CCD カメラを使って、画像取得およ
     び画像処理を行う過程を、段階を追って説明している。

  o  Gccd  は、 CCD カメラとフィル
     タホイールの GNOME に準拠した制御プログラムである。

  7.  インストールへルプ

  Linuxへのプログラムのインストールに関しては、自分が何をしているかを理
  解していなければならないが、そうしたことをプログラムに任せることもでき
  る。以下に紹介する方法を使えばインストールの負担が軽減できる。

  o   AstroMake 
     は、いくつかの一般的な天文学用パッケージ(バイナリ形式)のインスト
     ールを簡単にするためのユーティリティである。

  o   XEphem をインストールする場合、あらかじめいくつかの要素がコンピュ
     ータ上に存在していることが前提となっている。しかし、CDROM 版のプロ
     グラムを使えばそうしたインストール作業はずっと楽になる。 CDROM には
     インストールスクリプトが含まれており、それが大部分のシステム上で利
     用可能な、適切なコンパイル済みのバイナリをロードするとともに、すべ
     ての補助ファイルを的確な場所に置いてくれる。 詳しくは、 XEphem
     CDROM
      を参
     照のこと。

  8.  Linux を使用しているプロジェクト

  ここは観測機器の一部または全部に Linux を使用している天文学プロジェク
  トの例を挙げる。

  o   The CHARA Array   は、
     制御システムに Linux を使用している光学干渉計関係のプロジェクトであ
     る。

  o   CAOS 、 Club of Amateurs in
     Optical Spectroscopy (光学分光学に関する愛好家クラブ)

  9.  日本語訳について

  日本語訳は Linux Japanese FAQ Project が作成しました。翻訳に関するご意
  見は JF プロジェクト  又は、長岡昭平
   宛に連絡してください。

  改訂履歴を以下に示します。

  v1.38 翻訳年月日: 2001 年 09 月 25 日

  v1.13 翻訳年月日: 2001 年 01 月 28 日

  翻訳 : 長岡昭平 

   校正:
        千旦裕司さん 
        中野武雄さん 
        野本浩一さん 
        馬場 肇さん 

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